棒線上の独り言

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「岩田さん:岩田さんはこんなことを話していた。」感想

 休学で時間が出来たので積みゲー崩しつつ色々と本を読んでいたのですが、その中でも「いいなぁ」と思った本があったので書評というか感想というかです。面白いことをしたい人、他人の上手な動かし方を知りたい人におすすめです。

 

 任天堂の元社長、岩田さんの発言とか思考についての本ですね。氏の死後に、ほぼ日新聞や任天堂公式サイト「社長が聞く」の記事を元に編集されたものです。個人的にこういうビジネス書とか啓発本的なのは大嫌いなのですが、TLでとある人が薦めていた&自分自身が任天堂のマインドが好きなのもあり買ってみました。

 岩田さんの経歴を先に述べさせてもらうと、大卒でHAL研に入社した時から敏腕プログラマーとして名を馳せ、HAL研開発トップ→HAL研社長→任天堂の経営系→任天堂社長と肩書を変えながら今の任天堂を象徴するソフト・ハードを作って来た人です。

 そういった方ですから、この本には主に岩田さん流の「リーダーシップについて」「ゲームについて」が書かれています。自分はゲームが好きなので「ゲームについて」もダイレクトにぶっ刺さったのですが、そうでない人にも前二つだけで色々面白いと思えるんじゃないかと。本自体も非常に論理が明快で、この人マジで頭いいんだなぁと読んでるだけで実感できます。

リーダーシップについて

 先述したように岩田さんはプログラマ上がりなので、非常にロジカルな考え方をされる方です。そういう人がどうやって社長として任天堂を動かしてきたのかがこの本には書いてあります。

 人を動かすには理屈やパッションなど色んな方法があると思いますが、理屈を中心に据えて行動するタイプの人にはお勧めの方法論です。

ゲームについて

  ゲームに関する話としては主に2通りの話が載ってます。岩田さんのゲームハード論と、宮本さん*1ゲームデザイン論です。とはいえそれが主眼の本ではないので他の要素よりは少なめです。

 この記事を読むであろう自分と同世代の人間はWii・DS・Switchはどれも知っていると思いますが、あの辺を遊んでて「すごいなぁ」と思った部分が大体言語化されるのは中々楽しいです。ゲームデザイン論も、その辺を気にして読むと随所に金言が転がってる感じ。

 ゲーム業界にもいろんな会社がありますが、任天堂はその中でも「遊び」に特化した会社です。そういった会社の旗頭の人の考えを知れるのは、中々貴重な一冊じゃないかと思います。

 

 読み終えてとても面白かったので、読書感想文がてらまとめました。ほぼ日で序盤が無料公開されてるので、興味がある人はこちらだけでもどうぞ。

https://www.1101.com/books/iwatasan/free/

 

 

*1:ゼルダ等を手掛けた、岩田さんと同世代のゲームデザイナー